ドンッ!



ベットから落ちて頭をぶつける



追い打ちのように頭に降ってくる目覚まし時計


「いったー」


痛みでこれが現実だと教えてくれる


また…あの夢…か



まっただの夢だし気にしないけどね


あたしは朝食を食べに向かう

降りるとすぐ机があってお父さんが新聞を読みながら座ってた

あたしが降りてくるとお母さんがきて


「大きな音したけど大丈夫かしら?」


とお母さんが心配そうに見つめる


「うん。平気だよ」



あたしがいうとホッとしたように


「そう。なら良かった。さっ朝ごはんできてるわよ」


あたしはお父さんの目の前の席に座る


ここがいつもの席



あたしがこんがり焼けたパンにかじりついていると



「おはよっ」


と眠たそうに来るのはお姉ちゃんの葉月


あたしの隣に座り


「そういえばね。STAP細胞見つかったんだってさー」


と言ってきた


「えっ!?STAP細胞見つかったの?」


あたしがそう言ってテレビのリモコンに手を伸ばすと


「あははは」

と急に笑い出す


「今日何日だと思う?」


「今日は…4月1日…ってエイプリルフールだ!」



あたしがひらめいたようにいうと


「やっと気づいたの?てか信じるなんてあんたバカじゃないの?」


笑いを堪えながらお姉ちゃんがいう


「まさか今日がエイプリルフールなんて意識しないとわかんないじゃん」


「だからいつまでもバカなのよ」


お姉ちゃんにからかわれてムッとしていると


「葉月。あんまりいうと光がかわいそうだろ」


お父さんが笑いを堪えながらいう



それフォローになってないし


「光!今日学校あったんじゃないかしら?」


お母さんに言われてハッと思い出す


あたしは急いで準備をして靴を履こうとすると


「実は今日は学校はありませんでしたってなるかもよ」


「そうだな今日はエイプリルフールだしな」


お姉ちゃんとお父さんが笑いながらからかう


「あたしちゃんと確認とかしたし平気だよ!いってきます」



あたしがそういうとみんなが


『いってらっしゃい』


と言ってくれる



あたしは扉を閉めながら笑う


冗談言い合っていつも笑いは絶えないんだ


自分でいうのもなんだけどいい家庭に生まれたと思う



だからあたし家が大好きなんだ


あたしは自転車にまたがり全速力で自転車をこいだ