「じゃあ、俺行くわ。ばいばい」


「あ、ばいばい」



小さく手を振って教室を出ていく飛鳥くんの背中を見送る。


そこで、はた、と我に返って気づいた。


あたし、男子と普通に喋ってた!

今までは、避けるようにしてたのに。


「なに、あの人……」

見た目と、口調から受ける印象が真逆。

もしかして、あの人も……


「あ!もうこんな時間だ」


スマホで時間を確認すると、もうあと数分で4時半だった。

生徒会第二教室……、あ、あそこか。


あたしは、一階の端にあるそこにいくために、階段を下りた。