知人と暗闇に入るのは…ギリギリいける、精神が持ちこたえれるラインだ。



しかし、独りになると…

李「ぃゃ…こなぃで……どこあき!?」



李羽は暗闇の中をクネクネと震える足で歩く。

李「あ…光…」
多分あそこが出口だ。



少し安心すると今までの足の重さが嘘のようだ。

トントン
李「…ひ」




ゆっくりと振り向いた先には
血のたくさんついた明久



明「りぅちゃ~ぁぁあん」





〝りうちゃぁ~ん…ニガサナイヨ〟







李羽は幻を見た。



あの人が、あの場所が、あの人の声が、足かせの鎖の音が、頭の中で再生された。




李「…っぃいぁぁあ!!!」
明「李羽ちゃん?!えぇ?!」




李羽は気を失って明久の胸に倒れた。