臆病な私でも恋はできるのか。




ふわっと良い香りをさせながら私の横を通り過ぎる。



「はじめまして!」



あ、そっか。私は柊くんなんだった。



「あ、の…私…野茨といいます」



そう私の真似をする柊くん。

私ってあんなに言葉に詰まりながら話すのか…

でも、そうかも。ともちゃん以外の人と話すと緊張してあんな風になっていたような気がする。



「野茨さん!絶対気に入ってもらえるように綺麗にしたので、どうぞ!ほら、彰人スリッパ出して」


「えっ?あ、私か…」



きょろきょろと見渡してスリッパを探す。

あ!あった!


見つけたスリッパは綺麗なピンク色のものと少し汚れたもの。

わ…私なんかにはこっちの汚れた方を…

と差しだそうとすると、ぱっと雪柳さんにスリッパを奪われピンクのスリッパを差し出す。


ええ!?そっそんな!わざわざピンクのスリッパなんて…!