臆病な私でも恋はできるのか。





懐かしい気持ちとお母さんの味。

作っている間にも匂いが漂ってきて幸せな気持ちになれた。


「お母さん。彰人くんは良い人だよ」


「ふふ、なあに?知ってるわよ」


「お母さんもお父さんも好き」


「…うん」


「同じくらい彰人くんも…好き」


「…そう。お父さんが聞いたら泣いちゃうね」



お父さんにもこの料理を食べてもらいたかったな…

なんて考えていると、お母さんに、「今度お父さんが帰ってきた時はさおちゃんも帰ってきて一緒にごはん作ろっか」と言ってもらった。


今からそれが待ちどうしくてしょうがない。

はじめここへ来た時のドキドキは何だったのか。

今思えばそんな風に緊張していたのが恥ずかしいくらいだ。


私はこんなにも愛されていたのに。

気づいていなかっただけなんだね。

愛情表現の下手な家族だけど、これからは大丈夫な気がする。