「どうにかして…って、入れ替わらせなくても良かったのにね」


「…ですね」


本当に。あんな大変なことしなくても良かったのだ。席が隣になる…とか。

もっとも、初めて彰人くんと話した時は私が飲み物をかけてしまったのがきっかけ。


でも…



「入れ替わりが…一番の近道だと思われたんじゃないでしょうか」


「かもね〜じゃないといつこんな風にデート出来ていたかも分からないからね」



「…ですね」



頬を赤く染めながら俯き加減のまま彰人くんの方を向くと、すっと手が伸びてきた。


「素敵な贈り物をありがとう」


そう言って私の頭を彰人くんがひとなでした。


「彰人くんで良かった…です」


私がそう言うと、近くに居た小さな子どもに、いちゃいちゃしてると言われてしまった。

こ、ここ外だ…!