「なんだ?さっきから挙動不信だぞ…。
お前、中華は好きか?」
おかしい。かれこれ、夜風千陽の家について数分たつのだが、何もしてくる気配がない。
何やらデリバリー冊子のような物を物色しながら、私に聞いて来た。
「ち!中華?
うん。好き嫌いは特にない…!!」
挙動不信な私をみて、夜風千陽はクスリと笑う。
「そんなに、早く喰われたいか?
喰われたいなら、喰ってやってもいいが…。
俺は紳士で美食家だ。
そう節操なく喰わねーよ。
それに空腹時の血は不味いからな…。
寝る前にでもたっぷり可愛がってから、喰ってやるから安心しろ…。」
なっ!!!
まるでわたしが吸血されるのを待ってるような言い方!!
「どこが紳士よ!初日から人が気絶するまで、血を啜った癖に!」
「あー。あれは、お前が同族じゃなければもともと喰い殺すつもりでいたからな…。
でも、気が変わったと言っただろうが?」
そう、しれっと言うと、夜風千陽はどこかに電話をかけた。
「あぁ。
作ってから持って来てくれ…。」
そう言えば、言っていた…。
同族って何?
「この前も言ってたけど、同族ってなんなの?」
電話を切り終えた、夜風千陽に聞いた。
「俺たちヴァンパイアの同族って事に決まってんだろ?」
「は?私がそうだと思った訳!!?
意味わかんないんだけど!」
「お前は人間にしては美し過ぎるからな…。」
不覚にも、コイツに美しいと言われ、若干ではあるが顔が紅潮してしまった。
「…どういうこと?」
紅潮している顔がバレないように私は下を向きながら、更に尋ねる。
「俺たちヴァンパイアは、お前も知っての通り、人間の血を糧に生きている。
その人間を魅了できるように、完璧なまでの容姿を持って産まれる。
肉食獣が牙や、爪、力を持って産まれて来るのと同じだな。
お前は人間とは思えない、容姿を持っている。
容姿だけなら、俺達レベルだ。
だから、同族なのではと、前々から気になっていたんだ。
そしてあのお前の親父…あれは実父か?」
え?ダメ親父を知ってるの?
