さっき瑞希とウィンドウショッピング中…
私が可愛いなぁと思って見ていたものがそこにはあった。
「これ、欲しそうに見てたでしょ?」
私は見た目こそ、瑞希曰く「雪の女王」と呼ばれているだけあって、口数もそう多い方ではないし、クールなイメージを持たれがちだ…
だけど本当はリボンとか、クマさんとか…可愛いらしいファンシーなものが大好き。
「見てたけど…いつ買ってたの??」
ちょいちょい買い物してたのは知ってるけど、これをいつ買ったのかは知らなかった。
「それは秘密ー!
気に入ってくれた?
ちなみにマグカップは私もお揃いだよー!」
そう言って、瑞希がもう一つの紙袋から出したのは私とお揃いのクマさんのマグカップ。
色違いで、私はピンクのクマさん。瑞希は黄色のクマさんだった。
「すごく嬉しいー!でもこれ…結構高かったよね?!
いいの?貰っても…」
そう…。
可愛いなぁって思って、値段をみたら結構いい値段で驚いたのを思い出した。
「そんなの気にしないで!
パパに千愛に何か買ってあげなさい。って元々お金貰ってたんだけど、素直にそれを言っちゃうと、千愛が断るの分かってたから、サプライズプレゼントにしたんだー!」
「へー!姉ちゃんにしたら、頭回ったじゃん。
千愛さんっぽくていいじゃん」
一希君は、私が唯一嫌悪感なく話せる同世代の男子で…。
そして、何より私自身をとっても見てくれていて、他の人からしたら、クマさんのマグカップもリボンの小物入れも、きっと私っぽいなんて言ってくれない。
「そんなこと言ってくれるのは一希君くらいだよ。
ありがとう。」
当たり前のようにそう言ってくれる一希君の言葉が嬉しくて、笑顔で私はそう答えた。
「うわ!一希!!
顔真っ赤!!このムッツリ!!」
「なっっ!!
何がだよ!姉ちゃん!!」
「一希は昔から、千愛ちゃんが大好きだものね。」
「母さんまで!
2人して、いい加減にしてくれない?
俺…トイレッ!!」
そう言って、2人におちょくられた一希君は耳まで赤くして、この場から逃げるように部屋から出ていった。
