昼休みになり、私はいつもの中庭で瑞希と昼食をとっていた。
瑞希は、ご飯よりも何よりも私と夜風千陽の昨日の事の方が聞きたいみたいでずっと質問攻めだった。
「昨日、どうだった?」
「どうだったって?」
「何かなかったの?
ラブいの!!」
「ラブいのって…。」
そう言って思い出すのは昨日、アイツとキスしたこと…。
最初は瑞希を守るためだったくせに、途中から夢中になり、自らアイツにキスを求めていた…。
自分でも信じられない醜態を思い出し、急に恥ずかしくなり体温が一気に上昇した。
その私の異変に瑞希も気づいたようで…。
「えっ!?何かあったの!!?
顔真っ赤になってるよ!」
「何もないってば!!」
「本当にー?」
疑いの眼差しを向けてくる瑞希…。
どうにか話を変えないと墓穴をほりそうだ。
「あっ!そうだ。
今日瑞希の家に帰るんだけど…。」
「ん?」
「ちょっといろいろあって…
結局、アイ…生徒会長さんのお家でルームシェアさせてもらおうかなって思ってるんだけど…?」
散々昨日、住まない!と断言していて…急にやっぱり住むとかおかしいよね?
深く突っ込まれると困るな…
どうしようと思いながら、瑞希に目線をやる。
「まじ!!!?
やっと決めてくれたの??
やったー!
私は大賛成だよ!
やっぱりなんかラブいのあったんじゃないの?
いーなー!
でも今は聞かないことにする。千愛が話したいって思ったときに、ゆっくり聞かせてね?」
何か勘違いしている。
でも、実はアイツはヴァンパイアで…私が餌にならないと瑞希に手を出すと脅された。
なんて口が裂けても言えない。
ここは瑞希の勘違いに合わせておこう…。
「うん。
瑞希が想像してるような事はないけど、またいつかゆっくり聞いてね?」
「うん!聞く聞く!
嬉しいなー。王子と千愛かー。
本当に理想のカップルだよー。
休みの日とか泊まりに行ってもいい?」
すごく嬉しそうな瑞希を見ると、少し後ろめたい気持ちもあるけれど…。
瑞希を巻き込まずに済んでよかったと切に思った。
「うん。どうだろ?
自由に使っていいとは言ってたけど…。
また聞いとくね?」
「やったー!」
何がそんなに嬉しいのか…瑞希はそのあとも始終ニコニコしていた。
