ひどい顔のまま外に出た








着いたのは海だ……………



綺麗な青い海なのに私には黒くて深い闇に見えた………




まるで私は、その闇に吸い込まれる様に海に入っていく……………





どんどん深く………





前に、また前に…………



すると後ろから誰かに腕を掴まれた…



振り返ると地味なカッコの男がたっていた




「なに?」



私は冷たく聞いた





すると男は



「自殺しようとしてた奴を止めただけだけど?」



じ、さ、つ?



私はこの時初めて自分が死のうとしていた事に気がついた……


「ハハ、私死ぬつもりだったんだ………」



「自分の命は粗末にするな」



知らない男に言われた言葉は、私の胸に痛いほど響いた……



男はメガネをしていて、前髪が長いからどんな顔なのかは分からない。