涙が枯れる日 Ⅰ【完】





あんな部屋に居たくなかった…。




早く出たくて、財布とケータイしか持ってこなかった事に後から後悔した…。






ブ-ブ-ブ-




私がいく果もなく、ブラブラと歩いてると着信音がなった。





((理子ちゃん))





こんな時に…。





私は出るか迷って、出ることにした






「……もしもし?」





「出ないと思ったぁ〜」




「かけてきたのはそっちでしょ」





「そぉ〜だけどぉ〜。あっ、そぉ〜だあ〜!お父さん元気ぃ〜?」




なんで理子ちゃんが私のお父さんのことを聞いてくるのか…。




「………。」




「桜花ちゃんのおとーさんって面白いよねぇ〜」




「…どう言うこと?」




理子ちゃんはまるで私のお父さんを知っているかのように言ってくる…





「ちょぉっとパパに頼んだら運転手から掃除役に成り下がりになったんだよぉ?」





「は?意味が分からないんだけど」





運転手?掃除役?



「あれ〜?知らないの?桜花ちゃんのパパ家で働いてるんだよぉ?」




え……?




「嘘言わないでもらえる?」




「嘘じゃないしぃ〜!きっと桜花ちゃんのパバ怒ってるねぇ」