涙が枯れる日 Ⅰ【完】






「桜花。すまねぇ職員室行かねぇとだから先、下駄箱行っとけ」




遥斗に言われ、私は先に下駄箱に向かった







下駄箱に着くと誰かがいた…………







雷輝…………?






「おい」






私が雷輝に気がつくと雷輝も私に気がついた






また何か言われるの?




私は恐る恐る返事をした……



「な、なに?」




私がそう言うと雷輝は私に近づいて来た



「ちょっと来い」



そう言われると共に雷輝は私の手をとって外に出て行った………






な、なに?




一体何で私は雷輝に手をとられて歩いてるの?





「ちょっ、ちょっと!どこに行くのよ!」




雷輝は答えず無言で歩いた……





私は、遥斗以外の人に触られるのも嫌だ





だから抵抗した……




しかし、女の私が男の雷輝に勝てるはずもなく、手をとられたままだ……。