涙が枯れる日 Ⅰ【完】




「じゃ、じゃあの地味男の意味は?」


そりゃ誰だって気になるよね…




でも


「ごめん。一応これは遥斗に勝手に言っていいか分からないから言えない……」


もしかしたら家の事がバレるのが凄く嫌なのかもしれないし



「いーよ!それで?桜花の言いたい事は?」





やっぱりつかさ気づいてたのか………





「………………遥斗と付き合う事になりました……。」



照れるもんだねー



「よかったね!おめでとう桜花」



「ありがとう!」



「ねぇつかさ?いつから勘づいてたの?」


そう、私はこれが一番気になった



もし、もろバレならもうちょっとバレない様に気をつけないといけないから




もし違う組の者にバレたら厄介だしね…



そんな事を考えていると


つかさがフッっと笑って



「そんなの見れば分かる!」


そ、そんなに分かり安いの………?



「み、みれば分かっちゃうの……?」



「そりゃー他人から見たら分かるわけないよ?でも私は桜花の親友。分からないはずがない」



なんてうれしー事を言ってくれるんだ我が親友よ………



「つかさからしたら違った?」


「そりゃーね、ねぇ桜花」

「なに?」


「桜花が学校で言われてる呼ばれ方何か覚えてる?」



呼ばれ………方?



うーん。確か前に誰かが言ってたよーな



「覚えてないや」



「だろーね。桜花は…………“笑わない高嶺の花”って呼ばれてる」