「ドナはね、小さいころから日本で勉強することが夢だったんだ。パスポートの問題でなかなか実現できなかったが、それがようやく叶ってやってきた。短い期間だけど、私はその間、沢山のことを勉強し、楽しんでくれればいいと思っている。ドナが将来仕事を始めた時に、今ここで得たものが、きっと大きな力になると信じているよ。」
タバコの煙を吐きながら叔父は言葉をつづけた。
「実際ドナは国に帰って看護師になろうと頑張っている。だから、ドナはここでの勉強を終えたら、必ず帰るんだ。そして帰る時には、良い財産と良い思い出だけ持って帰らせたい。それがこの叔父の切なる願いなんだよ。」
佑麻はただ黙って叔父の話を聞いた。
「今夜は、最初に会った時よりきちんとした格好だから、前ほど悪い奴には見えないね。実際ドナがなつくくらいだから、思っているほど、悪い奴ではないのかもしれない。だから、別にドナと会うなとは言わない。でもドナとは距離を保って、いい友達でいて欲しい。楽しい思い出を作るには、いい友達は必要だからね。決して、帰国する時にドナを泣かせるような友達にはなってほしくないんだ。お願いできるかな。」
佑麻はしばらく考えたのち、慎重に言葉を選んで答えた。
「ドナリィンさんとお付き合いするなかで、良い友達でいるためのラインを、どこに引いたらいいのかは、正直言って今はよくわかりません。でも、お話の主旨はよくわかりました。お考えに従って自分の最善を尽くすことはお約束します。」
「そうか。ここで話したことが無駄にならないことを願うよ。それじゃ失礼するよ。」
「はい、おやすみなさい。」佑麻は、家に向かう叔父の背中をずっと見送りながら、なにかとても難しい禅問を出された気分になっていた。
タバコの煙を吐きながら叔父は言葉をつづけた。
「実際ドナは国に帰って看護師になろうと頑張っている。だから、ドナはここでの勉強を終えたら、必ず帰るんだ。そして帰る時には、良い財産と良い思い出だけ持って帰らせたい。それがこの叔父の切なる願いなんだよ。」
佑麻はただ黙って叔父の話を聞いた。
「今夜は、最初に会った時よりきちんとした格好だから、前ほど悪い奴には見えないね。実際ドナがなつくくらいだから、思っているほど、悪い奴ではないのかもしれない。だから、別にドナと会うなとは言わない。でもドナとは距離を保って、いい友達でいて欲しい。楽しい思い出を作るには、いい友達は必要だからね。決して、帰国する時にドナを泣かせるような友達にはなってほしくないんだ。お願いできるかな。」
佑麻はしばらく考えたのち、慎重に言葉を選んで答えた。
「ドナリィンさんとお付き合いするなかで、良い友達でいるためのラインを、どこに引いたらいいのかは、正直言って今はよくわかりません。でも、お話の主旨はよくわかりました。お考えに従って自分の最善を尽くすことはお約束します。」
「そうか。ここで話したことが無駄にならないことを願うよ。それじゃ失礼するよ。」
「はい、おやすみなさい。」佑麻は、家に向かう叔父の背中をずっと見送りながら、なにかとても難しい禅問を出された気分になっていた。



