「優……」
「分かってる…分かってるよ」
暫くお互い何も発することなくただ地面を見ていた。
しかし、刻々と別れのタイムリミットは刻まれる。
気づけば優越しから光が上がり初め、もうすぐ朝日が昇る。
それが合図かの様に俺は声を発した。
「……ずっと言いたかった言葉があるんだ」
「……」
「俺さ、優のことすっげー好きだったよ」
「……功ちゃん」
「覚えてる?
8年前も最後に優に言ったよな、この言葉…」
小さいけど、頷いてくれた優に口角が緩む。
「どうしても今日また伝えたかったんだ。
今度こそ優の顔を見て…」
「あ…」
「8年前はもう優はこの場から出る瞬間だったから」
なんでちゃんと顔を見て伝えなかったのか、あの日から俺はずっと後悔していた。
「最後くらいちゃんと面と向かって気持ちを伝えたかったんだ」
それも今成し遂げだ。
ゆっくり息を吐くと、優に微笑みかける。
「もう悔いはないよ。
優との思い出に悔いはない」
朝日が優を眩しくさせる。
眩しいせいだ、だから優から視線を逸らした。

