「功ちゃん?どうしたの?」 「思えば……声は変わってないな」 「え…?」 優の方へ振り向く。 「プッ、なにその驚き顔」 「功ちゃん…?」 「優はズルいよ」 パーカーのポケットに入れた手に力が入る。 「……どうして?」 「優と会ったらさ、絶対文句言ってやるって思ってたのにさ」 「…」 「優の顔を見たら考えてた文句も忘れちゃったよ」 「…それこそズルいよ」 目の上に涙を溜める優。 「ハハッ、また泣くのかよ」 「…泣いてない」 あの頃、君の強がる姿をどれだけ愛おしく感じただろう。