「あ、あの!…ジョセフさんっ!」

急に大声を出したからか、ジョセフさんは目を真ん丸にしてこちらをまじまじと見つめる。

「……その、お話ししとかなければ…
ならないことが……」

言わなきゃいけない……私が何者かを。

「…で、なんなんだ?」

ジョセフさんの顔は…
先程とはうって変わって真面目な顔つきである。

もう……

―――後には引けない……!

「あの、本当は私……
サリザン王国の皇女なんです……!!」

…言ってしまった……。

もう、撤回なんて出来ない……。

―――なんで、、なんで私は……!

「そうか。通りで知らないわけか」

「……え?」