その中学校までは川沿いの道をずっと通れば私の家に着く。
大分ながい一本道。
でも蓮くんとはずっとお喋りしていられて楽しかった。
家まで後少しの所で、蓮くんが立ち止まった。
『雨…やんだね』
そういった蓮くんは傘をたたみ、空を見上げた。
『はるちゃん、知ってる?虹が出た日に好きな人と一緒にいると恋が叶うんだって。』
心にズキっと矢が刺さる。
『そうなんだ~!』
それなら私の恋は叶うのかな?
蓮くんにはきっと好きな人がいる。
願っても私の恋は叶わないんだ。
そう思っていたら心が苦しくなった。
『じゃあ、雨も止んだし帰るね!』
だから私は逃げようとした。
『』
