今日は自転車で零斗と帰る。


あの日以来、零斗が一緒に帰ってくれて、

あの細い路地も怖くはなくなってきた。



零斗が不器用なりに楽しい話を

たくさんしてくれるからかもしれない。



下駄箱で待っていると急いでこちらに向かってくる零斗が見えた。


「わりぃ…はぁ、はぁ…遅くなった…」


「別に急がなくてもよかったのに」


「待たせるとか、わりぃじゃん」


「今さら気にしなくても」