七月に入って行われた期末テストはあっという間に終わり。私も香奈恵ちゃんも大体自分で納得のいく点数がとれたから本当によかった。
全部の答案用紙を渡されてから私は前に相原君と話したことを思い出していて。
テストを頑張って夏休み中にアルバイトをしたいと言っていた相原君。
一番最後になった南谷先生から答案用紙を返されると、相原君はテスト用紙を持って固まったようにじっと見ていた。
横顔とその様子から結果がよかったのか悪かったのか予想しづらくて、中間テストの結果を聞けなかったことを思い出しながら今回も聞きにくいなと思ってしまう。
休み時間にクラスの人と話す相原君を横でチラチラと見ながら夏休み前にいい結果が聞けたらいいなと思った。
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お昼休み、教室でお弁当を食べ終わった私と香奈恵ちゃんは夏休みの予定について話が盛り上がっていた。
他の人達も期末テストが終わって気持ちが楽になったのか、テスト前の緊張した様子はなく楽しそうに話してる。
「夏休みはどこかに遊びに行こう!」
お弁当箱を机に置いて私の席まで戻ってきた香奈恵ちゃんが嬉しそうなはずんだ声で言うと、手に持っていた雑誌を机にのせてページを開く。
そこにはレジャー施設の紹介が載っていて、記事の写真にうつっている人はみんな楽しそうな笑顔を浮かべていた。
「遠くにはなかなか行けないけど、近くの海水浴場とかなら行けると思うんだよね」
「都合があえば一緒に出掛けたいね」
「去年の夏休みは補習ばっかりで遊べなかったから今年は遊びたい……!」
グッと握りこぶしを作った香奈恵ちゃんが去年の夏休み明けに補習が大変だったと言っていたのを思い出す。