先輩達との会話が頭の中にちらつきながらも机に置いていたお弁当のふたを開けて、手にした箸の先を向ける。

 お母さんが作ってくれたお弁当は色鮮やかで、玉子焼きを一切れつまんで口に運ぶと甘さが口の中に広がった。

 種目の内容が分からなくてすごく不安だけど頑張らなくちゃ。

 自分を励ますように心の中で思いながら、私は静かな教室でお弁当を食べ進めていった。