各種目は順調に進み、午前の部が終わったところでC組は三位。
他の組も得意な種目に出る人、複数の種目に出て一定の順位をとる人などがいて頻繁に順位が入れかわっているからそのたびに各組から声があがっていた。
私も香奈恵ちゃんと二人で並んで座って喜んだり気分が落ちたりを繰り返していて何だか去年よりもあっという間な気がする。
午後の部の一番の注目はやっぱり最後に行われるリレー。だけどリレーの得点だけでは優勝を目指せなくて。
お昼の休憩に入る前にした先輩達との会話が頭から離れない。
午前の部終了のアナウンスがはいって私は香奈恵ちゃんとテントを出ようとした時、ポニーテールがよく似合っているサブリーダーの先輩に声をかけられた。
先輩に話しかけられて緊張していると先輩が私の両肩をがしりと強くつかんで睨むようにじっと見てきて私は体が震えた。
「三崎さん、あの種目頑張って一位か二位をとってね!」
「……え?」
何かしちゃったのかなと心の中で慌てていると先輩が力をこめるように言ってきて、私は気が抜けたような声が出る。
先輩は肩から両手を離すと、パンッと音が出るほど勢いよく手のひらを顔の前で合わせた。
「三崎さんの出る種目はリレーの次に得点が高いから頑張ってほしいの!」
「すみません……。運動が苦手なので上位をとれるかどうかは……」

