体育祭の組み分けは一年生から三年生まで同じクラス名がチームになる縦割り制。

 だからAからEまで全部で組みが五つになる。

 今くじ引きがされている競技は去年各学年二人ずつ、組ごとでは六人だった。

 今年はどうなるのかな?

 個人単位かせめて同じクラスの人とペアでする競技だといいな。

 先輩とか後輩とかとペアだったりすると面識のない人が多いから余計不安になる。

 色々考えている間にもついにくじ引きの箱が前の席の人に。

 前の人はさっとくじを引くと上半身をひねるように後ろを向く。

 私は椅子から腰を浮かせて相手が持っていた箱を落とさないように受けとった。

 まだ当たりを引いた人がいないみたいだから当たりのくじを引く確率は先に引いた人達よりも高い。

 ドキドキと緊張で心臓を鳴らしながら私は右手を箱の中に。

 みんながこっちを見ているからそれを意識するとさらにドキドキして、早くすませようと私は一番最初に触れた紙を引いた。

 それから隣の席の相原君に箱を手わたす。

 相原君は「ありがとな」と笑顔で箱を受けとり、緊張とか嫌そうなどという風に見えない表情で箱に手を入れている。

 相原君が引いたくじの紙を開いているのを見て私も慌てて自分が引いた紙を開いた。