ラグタイム

そう言ったあたしに、
「休みの日はさすがに私服だ。

たまに髪だって下ろして休ませないとやってけないんだよ」

藤本さんが言い返した。

「ああ、そうですか」

藤本さんを部屋にあがらせると、テーブルのうえにお茶を置いた。

「初めてきた時も思ったけど、狭い部屋だな。

朝貴ンところの方がずっと広いぞ」

藤本さんは珍しそうに部屋の中を見回した。

兄貴は1LDKのマンションに住んでいたことを思い出した。

「あたしには充分な広さですけどね」

そもそも、1Rの方が1人暮らしには最適だと言う話である。

お風呂と寝る場所さえあれば充分だし、何より家賃が安い。