ラグタイム

「兄貴!」

自分の大声に驚いて、飛びあがるように目を覚ました。

見なれた自分の部屋が視界に入った。

「何だ、夢か…」

呟いた後で目覚まし時計に視線を向けると、11時を過ぎていた。

せっかくの休みなのに、悪夢を見たせいで目覚めは最悪だ。

夢の中で兄貴に会えたのに…なのに、兄貴には戻らないなんて言われた。

「兄貴のヤツ、何で戻りたくないんだろうな」

ベッドから躰を起こした後、カーテンを開けた。

梅雨の中休みに入っているせいもあってか、いい天気だった。

窓を開けて空気の入れ替えをする。

「さて、と」

ベッドを整えながら、あたしは気合いを入れた。

着替えを済ませたら、たまっている洗濯物を片づけることと部屋の掃除をしなければ。