「――ヘックション!」

自分のくしゃみに驚いて、俺は目を開けた。

冷房がよく効いている『ラグタイム』の見なれたホールがあった。

テーブルのうえに突っ伏していたところを見ると、俺はいつの間にか寝てしまっていたらしい。

「――懐かしい夢だったな…」

明日3ヶ月ぶりに朝貴と顔をあわせることになったから、昔の夢を見てしまったようだった。

テーブルのうえに置いたスマートフォンの画面が点滅していた。

指で画面をタップすると、雄大からメールがきていた。

『2人を都内のホテルに宿泊させた

彼らを逃がさないために俺も泊まってる

明日何時あたりに2人を店に連れて行けばいい?』

雄大からのメールを読んだ後、俺は彼に送るメールを作成した。