* * *

俺が朝貴と出会ったのは、彼がまだ短大に通っていた時のことだった。

「白石朝貴です、よろしくお願いします」

朝貴はバイトとして、俺が当時働いていたカフェにやってきた。

「では藤本さん、白石くんの指導をお願いします」

そう言った店長に、
「はい、わかりました」

俺は返事をすると、朝貴の前に歩み寄った。

「藤本大輔です。

何かわからないことがあったら聞いてください」

自己紹介をした俺に、
「はい、よろしくお願いします」

朝貴は頭を下げた。