ラグタイム

「俺は決まってるメニューがあるから、わざわざ見せなくても大丈夫だ」

「ああ、そうなんですか…」

そう返事をすると、あたしはメニューに視線を落とした。

「決まりました」

メニューから顔をあげたあたしに、藤本さんは手をあげた。

すると、彼女があたしたちのテーブルに現れた。

「俺はいつもので」

藤本さんはそう言った後、あたしに言うようにと促した。

「えっと…なすとトマトのパニーニとアイスカフェオレでお願いします」

「はい、かしこまりましたー」

サラサラとペンを動かした後、彼女は去って行った。