ラグタイム

一言で言うなら、“隠れ家”と言う感じだ。

「ここ、俺と朝貴が昔バイトしてたカフェなんだ」

藤本さんが言った。

「えっ、そうだったんですか!?」

あたしは驚いて聞き返した。

あたしの気のせいかも知れないけど、どこか『ラグタイム』に似ているところがあるなと思った。

「何だ、朝貴から何も聞いていないのか?」

藤本さんが驚いたと言うように聞き返した。

「高校を卒業してから、お互い別々の道を歩んだって言う感じだったんで…」

そう答えたあたしに、
「なるほどな」

藤本さんが納得したと言うように首を縦に振ってうなずいた。