ラグタイム

「その場限りのウソにつきあってくれ。

もう乗りかかった船だろ」

もうすでに変身をしてしまった訳だから、ごもっともである。

「後は別れたとでも言ってごまかすから、今日のところは勘弁してくれ。

お前の休日を奪ってしまって悪かったって思ってるんだ。

この償いはちゃんとする。

頼む」

長身の躰を2つ折りにして、藤本さんはあたしに頭を下げた。

そこまでされたら断る訳にはいかなかった。

「わかりましたよ。

今日だけですよ」

そう言ったあたしに、藤本さんの顔があがった。