ラグタイム

台風が近づいてきていると言うこの状況で、兄貴は無事なのだろうか?

関西にしろどこにしろ、無事に生きているのだろうか?

窓の外を見ながら思っていたら、
「あのさ」

翼が話しかけてきたので、あたしは彼の方に視線を向けた。

「その…相談があるんだ」

翼は言いにくそうに言った。

「相談?」

聞き返したあたしに、
「実は僕、つきあっている人がいるんだ」

そう言った翼に、
「マジで!?」

驚きのあまり、あたしは大きな声をあげた。

「うわっ、ちょっ…!」

翼はキョロキョロと首を振って周りを見回した後、
「シーッ!」

自分の唇を人差し指に当てた。