ブツン!

大きな音が響いたかと思ったら、店内が真っ暗になった。

「わっ!?」

「て、停電か!?」

首を動かして辺りを見回して見るも、真っ暗だから見える訳がない。

「落ち着け!

落ち着け、2人共!

武人、そこに懐中電灯があったはずだ!

早くつけろ!」

藤本さんの声がしたかと思ったら、カチッと言う音がした。

「わわっ…」

突然当てられたまぶしい光に、顔の前に手をかざした。

「ああ、悪いな」

武人の声に視線をあげると、彼の手には懐中電灯があった。