ラグタイム

助手席に腰を下ろすと、
「ちょっとした運動になるから、歩くのは楽しいよ」

あたしはさっきの会話に答えた。

「ふーん、そうか。

運動するのはいいことだけど、熱中症にだけは気をつけろよ。

昨日も熱中症で倒れて救急車で運ばれたって言うニュースを聞いたから」

「うん」

武人が運転席に座ったのと同時に、車が動き出した。

「それで…こんな時間から一体どこに行くって言うんだ?」

時間は10時半を過ぎたところだった。

これから一体どこに連れて行くと言うんだろう?

そう思ったあたしに、
「今日は七夕だろ?」

武人が言った。