ラグタイム

「もしかしたら、あいつは本当に夕貴を連れてどこかへ行きたいところがあるのかも知れん」

藤本さんが言った。

「そうですよ。

考え過ぎにも程があります」

黒崎さんも同意をするように言った。

「そ、そんなものですかね?」

そう言ったあたしに、
「そんなものだ」

藤本さんは首を縦に振ってうなずいた。

そんなものだって、他人事だと思ってー!

「他人だろうが。

だいたい、お前は考え過ぎなところがあるんだよ。

だからアホンダラって言われるんだよ」

藤本さんがあたしの頭をポンとたたいた。