コイツは阿呆か!



いや、そんな事は前々からわかってたけど。

さすがの俺も今回は驚いた。


就職なんて言葉は梢の口からは全く出てこず。

出てきたのは、



「璃久と対等な関係になりたかった」



とか今更何を言うてんねん! 
と突っ込みたくなる理由やった。


年上のくせに、年下の俺と対等になりたいって。


おかしいやろ。

その時点で気付や……。


はぁーっと大きな溜息を吐くと、
シュンっと肩を落とした。



そんなくだらん事、
考えてる暇あったら勉強せぇや、勉強。



まぁ、これが梢やねんから仕方ないんやろうけどな。


俺との事よりも、もう少し自分の心配して欲しいわ、ほんま。