「離せやっ」 「やーだっ!」 「おい、コラ」 「いーやっ!」 「お前いい加減にしとけよっ」 「しませーん!」 しかし、敵は手強くて。 本気で、あたしを突き放そうとするから 「いったーい!」 なんて大声で叫んでみる。 勿論、周りにいた人の視線は、あたし達に集まるわけで。 璃久の手から一気に力が抜けたのがわかって、あたしはもっと腕に絡みついた。