「俺はその意見には反対だ」


ふいに、嵐がそう言った。


「え?」


俺は考えを途中で遮断し、嵐を見る。


嵐は険しい表情をして彗を見ていた。


「元々山岡に恨みがあった小松は、最初から山岡を殺すつもりで準備してたんじゃねぇのか? この建物も。


お前のストーカーの仕業じゃないとすれば、お前自身が作ったってことだ」


「そんな……!!」


彗が嵐に言い返そうとする。


しかし、嵐は彗に話す暇を与えなかった。


「言いわけは無用だ。この部屋はお前が自分の家具を運んで来て作ったんろ!?」


「違う……!!」


「ちょっと嵐、いい加減にしなさいよ」


百合が珍しく怒りをあらわにしている。