クルージングなんてしなければ、こんな事にはならなかったのかもしれない。


卒業旅行なんて考えなければ……。


だけど、これはすべて現実だ。


起こってしまったことは変えられない。


俺はスッと息を吸い込み、次へと続くドアを見つめた。


次の部屋で最後だ。


今まで出てきていない部屋は……悠の部屋……。


俺は覚悟を決めて、そのドアを開いたのだった。