「あぁ……そうだね」


春姫はうなずき、百合は首を傾げる。


「ごら、はやく皿にうつして」


俺は百合に何か言われる前に、春姫の前に皿を置いた。


「う、うん」


春姫がミキサーの上部を取り外し、逆さにして皿へと移していく。


グラスの破片はほとんど音もなく皿へと落ちていく。


「はい。できたよ」


そう言い、春姫が俺の前に皿を置いた。


深めの更に山の形に盛り付けられているガラスの破片。


それはほとんどが粉状になっていたが、所々キラキラと光るものが見えた。


大き目の破片がまだ残っているのだ。