「なんなの、あれ……」


春姫が息を飲む。


「あそこから毒ガスが入ってくるってことかな」


良がそう言い、不安そうに両手をくんだ。


「タイムリミットは30分……」


俺は壁にかけられている時計に目をやった。


短針と秒針がなく、分を知らせる長針しかつけられていない。


細かい時間まではわからないようになっている。


「かき氷が何のことを指しているか、とりあえずキッチンを調べてみよう」


やっとの思いで、そう言い俺は行動を開始したのだった。