「味付け?」


俺はその言葉に首を傾げた。


「そうだな。チキンライスといえばケチャップだな」


嵐が言う。


ケチャップ……。


机の上にケチャップは出ていない。


冷蔵庫の中にも、もちろんそれらしいものはなかった。


「でしょう? このまま作ったとしてもチキンライスとは呼べないよね?」


「そうかもしれない。きっとこれもヒントだ」


俺は百合の言葉にうなづいて言う。


だとすれば、やっぱり普通に作るチキンライスではないのだ。


「さっき良が言った通り誰かが体の一部を差し出すのかもしれないな」


「でも、誰が何を差し出すの?」


春姫が首を傾げる。