キッチンへと移動した俺たちは、それぞれ椅子に座っていた。


大きなダイニングテーブルの上には冷蔵庫にあった鶏肉。


それに、棚にあったフライパン。


さい箸。


皿。


スプーン。


チキンライスを作るのに使えそうな材料だ。


「炊飯器の中にはご飯も炊けてたわよ」


春姫が言う。


「チキンライスを作る材料はそろってるってワケか」


俺は呟く。


しかし、百合が首を傾げた。


「ねぇこれって、味付けはどうするの?」