「ありがとー!」
そう言って私は里翔くんの方に向き直した。
「栗愛、何してんの?」
「あ、ビキニの紐がねー」
「は?」
少し声が低い悠希。
……怒った?
でも、説明しなきゃ!
「……とれちゃって」
「……帰るわ」
「え?」
悠希はくるっとうしろを向いて別荘へと進む。
なんで?
私のせい?
「栗愛ちゃん、行きなよ」
背中を押され、私は慌てて悠希を追いかける。
……待って。
私、里翔くんと何もなかったから!
「………………悠希」
別荘のリビングで悠希に話しかける。
「シャワー、してきなよ」
「……ん」