水中を覗き込んでいると、柑奈が悠希に当てようとしたビーチボールが私の後頭部にあたって、浮き輪から落ちた。
びっくりしたー。
「栗愛、大丈夫か?」
笑いながら聞いてくる悠希。
心配してないでしょ?
「……もー(笑)」
ビーチボールを悠希に勢いよく投げた私。
……あれ、なんか胸が自由になった。
って、うわ〜……
紐が外れた!
それもどっちも!
慌てて結ぼうとするけど波が揺れてうまく結べない。
浅瀬に行ったら他の人の目が気になるし……。
「かーんーなぁーっ」
って、聞こえないか。
3人とも聞こえて、ないか……
どうしよう……