「今度、里翔の別荘いかない?」
別荘?
里翔くんの?
「行きたい」
「もちろん、はるくんと4人で。」
悠希の名前が出たから、あんまり気が乗らない。
悠希、か。
「……いく」
やっぱ、好きだから。
ちょっと、楽しみな自分がいる。
「海の近くらしいよ!」
「そーなんだぁ」
私は、笑う。
今の私には、海より悠希が来ることで頭がいっぱい。
夏らしいこと、今年初だなぁ〜。
「あぁ、そっか!」
栗愛はSNSをみて独り言を言っている。
別荘にいくまでには気持ちを切り替えておこう。
「栗愛、そんなに悩まなくてもいいよ」
そう言って笑う柑奈。
……意味わからない。