「とりあえず、加藤浩はナシかな」

「えー?なんでよー?ヒロシくんかっこいいのに?
あたしなら絶対付き合うけどなー」



チョイスされた3人のうちの1人を即否定すると、不満げなゆっちに、さらに私も反論する。



「ゆっちはヒロくんの性格の悪さを知らないから、そう言えるんだよ。

それに話したこともないのに、実際に今、いきなりヒロくんから告白されても付き合わないでしょ?」

「付き合うよ?」



うちわを持ちながら、何の迷いもなく言い切るゆっち、漢前。

ゆっちのそういう自分に正直なとこ、大好き。



「......ゆっちは付き合えるかもしれないけど、私は無理なの。小野くんなら、ちょっといいかもだけど......」

「ふーん。
じゃあじゃあ、にっしーは?」



私の正面に座り、乗り出していた体をさらに前のめりにして、なぜか目を輝かせながら聞いてくるゆっちに若干ひきながらも答えを考える。