「じゃ、付き合ってみます?」


コンビニよっていきません?みたいなノリで言われて、思わずためいき。

すぐそういうこと言っちゃうから、本気にされないんだってば。


「ミッチーとは絶対付き合えない。
ミッチーファンの子に殺されるもん」

「俺が守りますから」


肩にたくましい腕をぽんっと置かれて、笑顔で言われた言葉に、不覚にもきゅんとしてしまった。

だって、ミッチーの筋肉で守ってくれるなんて、そんなの......、ときめきすぎて逆に死んでしまう。


って筋肉関係なかった。
あぶないあぶない、また筋肉にだまされるところだった。


「すぐそういうこと言っちゃうから、みんなから本気にしてもらえないんだよ。だいたい私でいいの?
ミッチーって好みのタイプとかないの?」

「好みのタイプですか......。
そこそこ可愛くて、気が合う人なら、それで。
俺ストライクゾーン広いんですよね。
どんな球でも受け止めます、みたいな」

「なるほど.......」


......なるほど、じゃなかった。
ただ女好きなだけじゃん。

さわやか笑顔のミッチーにまたまただまされるとこだった。


まあ付き合ってから、彼女一筋になるなら問題ないけど。そこらへんが謎なんだよね。