ふりむいてよキャプテン

「そうなの?付き合ってるのかと思った」

「まさか全然。じゃあ私急いでるから、そろそろ行くね。またね」


それいじょうその場にいられなくて、早口でしゃべってエスカレーターに乗る。

バイバーイと手を振るまるちゃんに、軽く手をふってから。






「ちょっと。ちょっと待って」


エスカレーターを下りてすぐのところで、小野くんに腕を捕まれてひき止められた。

なんだ、小野くんもエスカレーターのってきたのか......。


「なに?まるちゃんと話さなくて良かったの?
今、一人でいるって言ってたね。誘ってみたら?
ごはんくらいいけるかもよ」

「でも......」


うつむいた私の腕をつかんだまま、小野くんは戸惑ったような声を出す。