「今の時点では付き合えないし、好きな人いるから断ったけど、遊びに行くのが無理とは言ってないよ」


ええっ!?ちょっとまって、どういうこと?
ごめん意味分からない。

小野くんって、デートとかそういうの、オッケーな人なの?


「なにそれどういう意味?
だって小野くん全くとりつくしまもなかったから、てっきり私に全く興味ないと思って、だから私あきらめて......」

「だから、今は付き合うの無理だし、にっしーに悪いと思ったから断ったけど。もうにっしーとは戻らないみたいだし、遊びにいくぐらいならいいよ」

「それって、二人でも、大丈夫なの?」


カラオケボックスに響く私の大音量の声に、こちらを見もしないで、うんと一言だけ、表情も変えずにクールに言う鉄仮面。

もう、この超展開についていけない。


「な、なんでもっと早く言ってくれなかったの!?」

「そっちが誘ってこなかったんじゃないの?」


う、そ、そうだけど......。
だって、引退まで彼女いらないとか言ってたから、てっきりデートもダメなのかと。


ということは?

今の時点では好きな人いるし、彼女もいらないから付き合うの無理。マネージャーは恋愛対象には見れないとも言った。

だけど、デートはオッケー。
じゃあ私がもっと積極的に押していけば、引退後に付き合うチャンスあるかもってこと?

引退後はもうマネージャーじゃないから、恋愛対象として見てもらえるかもしれないし......。