ふりむいてよキャプテン

「今から部室に行きますか?」

「うん、帰る前に着替えなきゃいけないし、行くよ」

「そうですよね。
......さっき部室行ったら雰囲気悪くて、今は戻ってると思いますけど、一応気を付けた方がいいかもしれないです」


いつも動じないミッチーが珍しく神妙な顔をしている。

雰囲気悪いってどういう意味なんだろ。
そんなこと言われても、部室行かないと帰れないし。

気をつけるね、とミッチーに手を振ってから部室に行く。





部室に入ると......。
ミッチーの言っていた意味がすぐ分かった。


「だから、何が言いたいんだよ」


イライラした顔でにっしーを見ている、私の隣の席の小野くんに。


「別に?俺なんも言ってないじゃん。
突っかかってきてんのそっちじゃないの?」


小野くんに背を向けて、無表情で荷物の整理をしているにっしー。


殴り合ったり、声を荒げたりするわけじゃないけれど、向かい合わせで言い合いをする二人は、確かにものすごく雰囲気が悪い。


部室にいるのは、気にしないように自分たちの話をしながらも、二人の様子を伺っている一年生三人と。

我関せずの態度で見てみぬ振りでボールを上に向かって放り投げて、一人キャッチボールをしているヒロくん。